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◎“一強全弱”では「安倍4選」しかない

◎“一強全弱”では「安倍4選」しかない
  無風政局をあえて展望する
 来年のことを言うと鬼が笑うが、2年半先のことを言っても、言う人によっては笑わない。2年半先のこととは、首相・安倍晋三の自民党総裁4選があるかどうかだが、病気や事故または本人の辞退がない限り100%4選だ。「理由は?」などと聞かれても、理由もへったくれもない。鋭くものごとの本質をつかむ心の働きである第六勘がそうささやくのだ。本物の政治記者とは第六勘の冴えがあるかどうかなのだ。
 機を見るに敏な政治家も第六勘でしゃべっている者が多い。その筆頭は自民党幹事長・二階俊博であろう。二階は3月12日に安倍4選について「党内外や海外からの支援もある。今の活躍からすれば十分あり得る」と宣うた。「党内外」はいいにしても「海外」とは誰を指すのか。発言からすると海外の政治家が日本の自民党の党則を知っていて、「安倍4選支持」と言明しているかのようだが、いくら安倍と親しいからと言ってトランプやプーチンが総裁選など知るわけもない。だいたい総裁選で「支援」などしたら内政干渉もいいところだ。二階はどうも言葉足らずのところがある。
 なぜまだ2年半もあるのに4選かというと、二階にしてみれば、過去に安倍3選を実現するために党則で2期までだった任期を3期までに伸ばし、3選への道筋を付けた経緯があるからだろう。柳の下の二匹目のドジョウがいると見ているのだろう。3選実現の論功行賞第1位になるにはそれくらいのことをやらないと覚えめでたくならないのだ。それに加えて4選への反対論者を浮き彫りにして、攻撃対象とする意図がありありとうかがえる。総裁候補払底と書けば岸田文男には失礼となるが、岸田は周りに策師がいないためか、全くウンもスンもない状況。いずれはライオンのように吠えたいのだろうが、時にあらずと声もたてずだ。
 岸田は去年の10月に宏池会を古賀誠から受け継いだ。宏池会といえば池田勇人の流れをくむ名門派閥であり、宏池会出身の首相は池田のほか大平正芳,鈴木善幸,宮沢喜一と 4人もいる。しかし「居候三杯目にはそっと出し」ではないが、5人目ともなると本当にヤワになってしまうのだろうか。いやいや、岸田をヤワと呼んでは可哀想だ。時来たりなばきっと勝負に出ると思うべきだろう。
 安倍は3月14日に「自民党の規約は3選までで、4選は禁じられている。自民党総裁としてこのルールに従うのは当然だ」と発言した。総理総裁の発言だから額面通りに受け取るべきであろうが、筆者は長年の政局取材からみて、「政局は党則を金科玉条にはしない」と言っておきたい。政治とは生き物であり、全てが規則通りに動くものではないのだ。ましてや党内で安倍4選の見方が圧倒的に強い状況である。党則など政治のご都合で何度変更になったか知れない。
 問題はあと2年半のうちに後継の有力者が突然現れるかどうかだが、なかなか難しいと思う。要するに党内情勢は“一強全弱”が実態なのだ。かつて三木武夫は「男は1回勝負する」と佐藤栄作の3選阻止に動いたが、失敗した。岸田は三木ほど露骨ではない。むしろ、言動のはしはしから禅譲路線も選択の一つと考えているフシがうかがえる。同時に岸田派内には安倍が憲法改正に打って出るのを待つべきだとの戦術論もある。
 岸田は外相時代に、憲法9条の改正について「今、9条の改正は考えない」と強調している。しかし自民党の本音は「せめて9条への自衛隊明記だけは実施したい」(桜田義孝五輪相)というところにあるのだろう。したがって、安倍が本格的に改憲を目指す方針を表明すれば、岸田の格好の論戦対象になる可能性が強い。改憲問題は4選の最重要テーマとなりうるだろう。しかし、安倍は党内が2分するのを避けるため、ここはあえて波風を立てずに、改憲を4選後に政権の総仕上げとしてやるべきであろう。自民党は既に4項目の具体的な憲法改正案を党大会で示し「実現をめざす」との方針を採択している。 
   若手では小泉進次郎が、比較的良好に育っているが、38歳では総裁候補には早すぎる。ケネディより若い。まだまだ雑巾がけをする必要がある。本人も焦らないことだ。今のところ将来の政権移譲の構図をあえて展望すれば安倍晋三→岸田文雄→小泉進次郎と言ったところだが、政界は寸前暗黒。何が起きるか分からない。
【俳句の擬人化】
◆小隼一直線なり一途なり     産経俳壇一席
 擬人法とは、植物や動物や自然などを人に見立てて表現することだ。例えば、鳥が笑う、花が泣く、などといったもの。初心者のうちはついつい使いたがるが、陳腐の極みであることに早く気付いた方がいい。駄句のことを月並み句というが、まずその部類に落ちてしまう。掲句は小隼(ハヤブサ)が一途だと言っている。小隼を己に見立てた。擬人法を使っているから、悪い句であるとは一概には言えない例として挙げた。擬人法は難易度が高く、成功すると良い句になる。
◆海に出て木枯(こがらし)帰るところなし 山口誓子
は木枯らしが帰るところがないと言っているが、これは特攻隊で散った若者を暗喩(あんゆ)で表現しているのだ。しかし、初心者はまず写生から始めるのが無難だ。