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◎3極3分裂で共食い共倒れの構図

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 ◎3極3分裂で共食い共倒れの構図
 「日本未来の党」を煎じ詰めれば船が難破して溺れかかっている小沢チルドレンを、1自治体の長が救命ボートを出して助けるという図式であろう。これが有権者に理解されるかということだ。それも「脱原発」一本に絞って、浮動票を狙うという究極のポピュリズムだ。そこには経済も外交も安保もない。折から第3極はみんなの党と日本維新の会の合流が破談となり、維新、みんな、未来に3分裂して“共食い”状態に突入する。未来は脱原発色が薄まった維新のアキレス腱を突くことになる。しかし出遅れの未来と賞味期限が切れつつあるみんなは苦戦を余儀なくされつつある。
 脱原発の琵琶湖宣言なるものに京セラ名誉会長の稲盛和夫の名前が連なっていたのには驚いた。稲盛は言わずと知れた小沢びいき。どうも滋賀県知事・嘉田由紀子と小沢の間を取り持ったのは元農相・山田正彦に加えて稲盛でもあったようだ。稲盛はかねてから「原発は必要悪」と唱えており、財界人というのはころころと節操もなく信条を変えてもよいもものなのだろうか。「爺殺し」で有名だった小沢の最後の特技発揮に、まんまと乗せられたのであろう。
 それにしても嘉田が原発維持について「このままでは日本は国家としての品格を失う」という発言をしたのはあきれて物が言えない。原発を推進している中国や韓国に品格があるかどうかはともかくとして、米欧主要国はすべて品格がないのだろうか。主要エネルギーを日本だけが失えば、日本は間違いなく乞食となって物乞いをすることになる。それで品位が保てるのか。しょせんは田舎知事の戯言レベルの話しである。橋下と並んでポピュリズムの役者はそろった形だ。
 小沢一郎は、このままではじり貧となる生活をどう立て直すかだけが焦眉の急であって、もとより政策などはどうでも良いタイプの政治家だ。脱原発などは小沢にもっとも似合わない政策だが、最後の勝負のためにはなりふり構わず活用してしまう。背景にはチルドレンたちの悲鳴がある。もともと「風」だけで当選した連中だから、国会議員を3年3か月もやれただけで有り難いと思わなくてはならないのに、まだ悪あがきをするのだ。そして「生活の名前では選挙を戦えない」という“わがまま”まで言い出す始末となっていた。この埋没感を打破しようと小沢は、今度も「脱原発の風」を利用しようとしているわけだ。しかし柳の下にドジョウは二匹いない。ほとんどの党が脱原発をお経のように唱えている中であり、「卒原発」と言っても未来の党に風が吹くかというと、難しい。再び脱原発の中に埋没するだけだ。
 しかし既成政党に飽き足らない浮動層をどう取り込むかは今回の選挙の焦点であり、石原主導の維新の弱点は突くことが出来る。その弱点とは石原の極右国粋主義路線だ。そしてその石原の主張で橋下が脱原発色を薄めたことだ。ここはまさに維新のアキレス腱であり、これに中道脱原発の嘉田を担ぎ出し、利用するのは第3極内では通用する可能性がある。つまり既成政党には投票したくないが、極右の石原はいやだという層を狙うのだ。とりわけ女性がターゲットだ。これが未来に流れる可能性がある。
 一方、第三極では比較的ポピュリズム色の少ないみんなの党は維新と決裂状態に陥った。代表・渡辺喜美は「“二本”維新の会では話が進まない」と断念した。みんなと維新は競合区が増える一方の状態であり、現段階で27選挙区が競合している。舌戦も橋下対嘉田、橋下対渡辺の図式で展開しており、橋下は3極内で挟撃を受ける形に陥った。これが維新の躍進基調に影響を及ばさないわけがない。まさに共食い、共倒れの流れが生ずる結果となったのだ。面白いのは橋下のコメントだ。「僕は政治グループを束ねてきた自信があるが、嘉田知事はその経験がない。」だそうだ。数人集まった“雑魚”を束ねても、決して束ねたことにならないことが分かっていない。しかし3極が民主党を蚕食する構図には変化は生じないものとみられる。いずれにしても3年3か月の失政は、有権者の中で「怨念」と化しており、民主惨敗の流れは変わらない。
 シギとハマグリが争いに夢中になっている間に両方とも漁師に取られたという故事を漁夫の利というが、まさに自民党にとっては思うつぼにはまってきたことになる。同党幹部は「小沢様々だ。民主党を分裂させて弱体化してくれた上に、今度は維新を食ってくれる」と漏らしている。総裁・安倍晋三が「総選挙に勝つだけのための政党では、政治の信頼を失わせることにつながる」と未来を批判するのは的中している。選挙は蓋を開いてみないと分からないが、3極の骨肉の争いは、小沢や石原ら政治家が自らの政治的野望のためにあおっている側面が濃厚となってきた。 


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