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◎俳談

◎俳談
【ノスタルジア】
 最近は乳幼児を背負う母親が少なくなった。ベビーカーかだっこ型のベビーキャリーが流行っている。銀座通りには最新ファッションの女性がこれまた高級ブランドのベビーカーとハイヒールで闊歩しているが、ノーテンキそうで子育てが大丈夫か心配だ。電車の中ではベビーカーのブレーキをかけないままで、危険極まりない。いざというときはだっこよりおんぶだろうと思うがどうだろうか。大空襲も大震災もおんぶだった。両手が使えるし身動きが自由だ。
ねんねこの中の粉雪払わねば 毎日俳壇入選
 ねんねこは赤ん坊を背負う際に用いた防寒用の子守り半纏(ばんてん)。なぜか夕焼けの中の五木の子守唄を思い出す。ちなみに 「おどま 盆ぎり 盆ぎり」の「おどま」は、自分のこと。「盆ぎり」は「盆限り」と書いて、「ぼんぎり」と読ませるから、お盆までのこと。「お盆が過ぎたら私は、もうここにいない」と歌っているのだ。子守りは嫌だったのだろう。子守り半纏の欠点は赤ん坊のクビがうしろにかっくんとなり、座らないことだが、最近では「クビかっくん防止型」も売られている。
わら草履はける昭和よ冬の星 東京俳壇2席
ノスタルジアは俳句になる。

◎民共は国際的「テロ戦争」に目を向けよ

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◎民共は国際的「テロ戦争」に目を向けよ
   法相の首など狙っているときか
 「草」とは忍者で敵地に住み込み、敵地の住民と同化して、2代、3代に渡って破壊テロのチャンスを狙う者を指す。その北朝鮮の「草」が、いざ朝鮮動乱ともなれば新幹線や原発を狙って大がかりなテロを行いかねない時である。ところが民進、共産両党は、これを未然に防止するテロ等準備罪法案の国会審議で、法相ごときの“斬首作戦”を展開している。この国の野党の国際感覚のなさは今に始まったことではないが、すぐそこにある危機ですら見えない。野党は戦前の治安維持法による監視社会に戻ると言うが、もし、オリンピックで未曾有のテロが成功すれば、日本は間違いなく監視社会に逆戻りする。極右が台頭して、警察国家になるかもしれない。それこそ本当の危機ではないのか。大義は政府・与党にある。テロ法案は早期に成立を図るべき時だ。
 共産党の田村智子は「国会周辺を歩くことが花見なのか、組織犯罪のための下見なのかどうして分かる」と質問した。愚問の最たるものだ。狙いは平和に花見をする一般国民が捜査の対象になるとこじつけたいのだろうが、花見の国民1億2千万人を捜査するほど警察は暇ではない。花見であろうが何であろうがテロリストが集まれば、捜査当局が動くのは当然だ。そのような捜査は江戸時代からあった。由井正雪によるテロ未遂事件だ。歌舞伎では丸橋忠弥が千代田城のお堀の深さを小石を投げて図ろうとしているのを、松平伊豆守が見とがめて、忠弥の“内心”を読みとった。その場の逮捕ではないが捜査を進めて一網打尽にした。皇居や周辺の花見で刑事が勘を働かせて、怪しいとわかれば逮捕につなげる。これは捜査の常識ではないか。内心が読み取れなければ、敏腕な刑事とは言えない。
 民進党は「保安林でキノコを採る行為を処罰することがテロ対策なのか」と、これまた愚問を提示した。277本の対象法案には、森林法の森林窃盗罪が含まれることを「理由が分からない」と鬼の首を取ったように追及するが、日本は憲法31条の罪刑法定主義をとっていることすら理解していないのか。人を犯罪者として処罰するためには、法律によって、 あらかじめ罪(構成要件)と罰を明確にしておかなければならないという原則だ。これがなければ、逮捕も起訴も出来ないのだ。なぜ森林法かと言えば、仮に松茸を3000本盗めば、十分テロ資金になる。ましてや鉱物資源などを盗めばテロ資金は潤沢だ。
 自民党政調会長茂木敏充はNHKで「犯罪組織が水道水に毒物を混入した場合、その毒物を準備しても現行法体系では処罰できない」と述べた。テロ等準備罪法案の端的、明快なる説明である。野党は、早くも地下鉄サリン事件を忘れたのかと言いたい。犯罪組織オウムがサリンを製造し保有しているのをキャッチしておりながら、それだけでは逮捕に踏み切れなかった結果が死者13人、負傷者多数という未曾有の事件になったのだ。
 野党による政府追及の手本となるのが、テロ法案を「共謀罪法案」と誤報し続ける朝日の社説だが、この社説も法相が愚鈍だから法案を通してはならないという、驚くべき反対論を展開している。4月22日の社説では「法相が自分の言葉で説得力のある説明をし、国民の理解を得る。それが法案に責任を持つ立場としての責務だ。それができないなら閣僚の資格はないし、法案は通してはならない。」と主張している。朝日は法案の中身ではなく、1法相の資質で、法案の可否を決めるのか。社説子は、自ら議会制民主主義を否定していることが分かっていない。さらに社説は「野党の反対を押し切り、刑事局長を政府参考人として出席させることを委員長の職権で採決し、賛成多数で決めた。参考人の出席は全会一致で決めるのが慣例で、それを踏みにじったのは現行制度で初めてだ。」とも批判した。しかし朝日は出先記者の原稿をデスクが直さないのだろうか。専門性が要求される法案においては、専門家である刑事局長の答弁が当然必要とされる。その方が質問者と答弁者が「知らぬ同士のチャンチキおけさ」にならなくて審議がスムーズに進むではないか。本末転倒の社説とはまさにこのことだ。
 世論調査を見ても朝日の“偏り”が際立っている。朝日が15、16日に実施した世論調査では「テロ法案」に対する賛否が賛成35%、反対33%と拮抗(きっこう)した。しかし、読売のほぼ同じ時期の調査では、賛成が58%で、反対25%を大きく上回った。産経・FNNでも法案に賛成57・2%、反対32・9%だった。毎日の調査では賛成49%が、反対30%を上回った。明らかに聞き方や質問者の態度による違いが生じている。
 今は間違いなく「テロ戦争」の時代だ。幸いにも日本にはISやアルカイダによるテロは発生していない。しかし、これらの組織が存在する限り、オリンピックは絶好のチャンスである。現にISは日本名指しでテロ実行を宣言している。国際的なテロの高まりに対して米欧は警察力の強化によって社会秩序を守るべきとする思想が台頭している。これはややもすると、社会の安全のためにはプライバシーの自由や個人の権利を制約されても仕方がないという動きに直結しかねない。フランスでは極右のルペン支持者が増え、米国では移民の入国を制限するトランプイズムが多くの国民に支持されている。全てがテロ戦争対策である。野党は目先の重箱の隅を突っつく前に、この世界情勢に目を向け、テロ法案反対を撤回すべきである。国民への風評戦術が秘密保護法や安保法制で大失敗して、支持率が低迷している原因となっていることを想起すべきである。