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◎俳談

◎俳談
【孤独を詠む】
囀(さえずり)を聴きて一人と気付くかな 毎日俳壇入選
孤独を詠むのは老人の特権だ。老人というのは時間が余る。時間が余るから孤独を感ずるひまがある。筆者のように自分で勝手に仕事を作って、勝手に忙しがっている「後期高齢者」はまれだろう。その忙しがっている筆者ですら孤独を感ずるのだから、フツーの老人はもっと孤独だろう。そして孤独と気付くときはどんなときかと言えば、様々なる事象を共感する人がいないと気付いたときであろう。女房が留守で「小鳥が鳴いてるよ」と伝える相手がいないときだ。そして、せっかく孤独感が生じたのだから俳句にしなければ損だとばかりに俳句にする。転んでもただ起きないのが孤独な俳句老人なのだ。
烏瓜見つけ一人と気付きたり 産経俳壇入選
何でも一人と気付いてしまうのだ。そして俳句にしてしまうのだ。だから孤独はありがたい。材料をくれるからだ。
孤独を詠んだ名句は尾崎放哉の
こんなよい月をひとりで見て寝る
せきをしてもひとり
ころりと横になる今日が終って居る
いずれも深い孤独を詠んで秀逸だ。