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◎俳談

◎俳談
 大和市にある泉の森公園は野鳥が多く、カメラに超望遠レンズをつけて撮影に行くと必ずなにがしかの収穫がある。今日は野生のハトの群れが飛ぶのを撮影していたら、急降下して筆者の頭上すれすれを猛スピードで飛び過ぎた。何事かと思ったら大鷹だった。大鷹が群れの中の一羽を狙って襲いかかったのだ。絶好のチャンスとばかりにレンズを大鷹に向けたが、フォーカスできなかった。ハトは皆無事であった。
 写真には撮れなかったが、網膜写真にはちゃんと写っている。
その刹那鳩大鷹を躱(かわ)しけり 杉の子
野鳥撮影は瞬間だから、反射神経が物を言う。筆者のカワセミ写真には決定的な瞬間をとらえたものが山ほどある。
 俳句で春がそこまで来ていることを「春隣」という。冬の季語だ。「春遠からじ」も同じ意味で冬の季語。この春隣ほど好きな季語はない。春の足音が確実に聞こえだしたようで心が浮き立つ季語である。毎年数知れないほどこの季節に春隣の句を作っている。拙句の場合食べ物との取り合わせで作るケースが多い。
ざつざつとバターを塗りて春隣 杉の子
といった具合だ。ぱんにバターを塗る音に春の近さを感じるのだ。
何にでもマヨネーズかけ春隣 東京俳壇入選
もある。旺盛な食欲と春を響かせた。
さくさくと羅紗切る音や春隣 毎日俳壇3席
三越で背広を作ったときに羅紗バサミで布地を切る音に春を感じだ。諧謔(かいぎゃく)味がある句が
春隣娘の彼の力こぶ   杉の子
娘の彼氏のたくましさに圧倒されて作った。