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◎俳談

◎俳談
【駄句の山にはダイヤが光る】
 「子規は自分の俳句をおろそかにしなかった。『金持ちは一銭でも無駄にしない』と言ってね。どんな句でも捨てないで書きとめていましたよ」。子規の高弟・高浜虚子の言葉である。
子規がいかに自らが生み出す俳句のすべてを愛(いつく)しんでいたかを物語る。確かにそうだ。拙句もその名の通りつたないものがほとんどだ。しかし、パソコンには駄句が「俳句命」のフォルダーに山ほども蓄えてある。新聞に採用されなくても一年後には作り直して投句するのだ。
恐ろしき昭和を見たり昼寝覚(ひるねざめ) 朝日俳壇1席
は当初
恐ろしき昭和を見たり明易し
だった。明け方の夢を詠もうとしたのだ。しかし昔日の日本兵がテレビで「昼寝をしてもビルマのジャングルの夢を見る」と述べていたのを聞いて、打座即刻に「昼寝覚」とした。駄句がダイヤモンドに変わった瞬間である。
 恐らく子規も書き留めておいた句を、時々引っ張り出して推敲していたに違いない。今はパソコンにしまっておけば、「検索一発」で昔の駄句が出てくる。